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日本語と英語における程度の低さを示す表現について

Szymon Grzelak (京都大大学院)

本発表では,低い程度を表す形容詞(例えば,「広い・wide」に対する「狭い・narrow」)から派生した名詞(狭さ・narrowness)の使用についての考察を行う.

まず,極性を示す対義的なペアを成す表現の意味的な特性及び機能について論じた.続いて,日本語及び英語における語彙的な特性の低さの度合いを問う疑問文(例:「どれくらいの短さ」に対する *what shortness?)を談語中と単独で機能するものとに分け,疑問文での派生名詞の許容範囲を比較した.最後に,メートル等のような物理的な単位を伴ってその特性の低い程度を数値化する派生名詞を含む構文(例:軽さ1.5kgのパソコン)の分析を行った.

結論として,日本語における「短さ」や「薄さ」のような派生名詞はそれに対応する英語の shortness, thinness 等より遥かに高い許容度を示し,より多くの機能を果たすことができることを示した.

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