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概言のムード形式「ようだ」「そうだ」「らしい」に対応する博多方言形式「ゴター」

坪内 佐智世 (福岡教育大学)

いわゆる概言のムード形式「ようだ(比況・推量)」「そうだ(予感・予測)」「らしい(推量)」に福岡市博多方言の「ゴター」が相当する。これをもとに、本発表では、次の2 点を示した。

1.「ゴター」と「ようだ」「そうだ」「らしい」との相関を見ることで、これら複数のムード形式による事態の認識の共通点、相違点を、統一的に捉えることができた。

2.1をもとに「らしい(伝聞)」「そうだ(伝聞)」に対応するこの方言の伝聞形式「ゲナ」を観察し、「伝聞」の機能について一考した。「伝聞」とは一般に「第三者からの言語情報を得た話し手がその内容についての判断を下さずに自分の言葉で聞き手に伝える」ものとされてきたが、情報内容についての話し手の判断も関与している例が一般的であることを見て、「伝聞」と「推量」との接点についても触れた。

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