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Unifying Three Intransitivization Phenomena in Plains Cree

廣瀬 富男

本発表は,アルゴンキアン (Algonquian) 語族のプレインズ・クリー語 (Plains Cree) の三つの自動詞化現象―「再帰化 (reflexivization)」,「総称化 (genericization)」,「名詞編入 (noun incorporation)」―を名詞編入として統一的に記述する可能性を指摘した.これに伴い,伝統的には単一の接尾辞として扱われている再帰化接尾辞 -iso,及び,総称化接尾辞 -ikê を,再帰代名詞 -is/総称代名詞 -ikv である -o/ に統語的に編入した複合形態だと仮定した.帰結として,文法が簡略化されるのに加え,クリー語の二重目的語構文では,与格目的語と主語との同一指示 (e.g. They told each other about the president.) は可能だが,直接目的語と主語との同一指示 (e.g. They told the president about each other.) は不可能なこと,また,総称化の対象が他動詞の目的語であって(e.g. I love people.) 主語ではないこと (e.g. People love me.) などが説明されると主張した.

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